工事が始まると定例と称して週に一度曜日を決めて監理に通います。図面通りに安全に施工できているかという技術的な確認もありますが、だんだんと姿を現してくる空間に直に触れながら、ここはこうした方が使いやすいのではないかとか、もう少し綺麗につくれるように工夫できないだろうかなど、デザインに関わる部分も現場の意見も聞きながら打ち合わせています。現場の携帯電話に写真や図面も届けられるようになったとはいえ、やはり膝を詰めて話さないと質問も意見も出てきません。小さなタイル一枚をどうやって貼るかみたいな話を大の大人が4〜5人で頭を付き合わせて相談するような地味な打ち合わせが多いのですが、細かな部分の積み重ねが全体の出来栄えを左右することが、意欲のある現場の人たちはわかってくれています。建て主にとってもそれは同じだと考え、監理とは別に現場での打ち合わせをお願いしています。
この日はキッチンの打ち合わせで、実際の広さや明るさ、動線を体感していただいた上で、色、素材、レイアウトなど全てについて最終確認をしました。もちろん見積もりの時点で設計は全て出来ているのですが、より良いものに、住まい手にふさわしいものになるように、工事の進捗と競争しながら推敲に推敲を重ねていきます。
お引越しが待ち遠しいものとなるように。
雑誌・web掲載のお知らせ
・事務所ウェブサイトに「建て主の声」掲載しました。 ・ウェブサイト「建築家オウチーノ」の特集記事
それぞれ掲載されています。